夏休み中の先生は休んでる?

「先生には休みがあってうらやましい」と思っている人も多いのではないだろうか。学校の先生はおおよそ7月下旬から8月いっぱいまでは「休んでいる」というのが世間の理解である。しかし、実は先生は休んでいないのだという。夏休み中の日々は立派な勤務日なのだそうだ。それどころか、平日でも残業をし、土日に出勤することさえしばしばあるという。果たして学校の先生は夏休み中に何をしているのだろうか。
夏休み中、教員は確かに通常の授業がある期間よりは時間にゆとりがある。有給休暇を所得することも珍しくないそうだ。ただし、教員の年間の有給休暇取得日数は決して多くない。2006年に約40年ぶりに行われた「教員勤務実態調査」によれば、小学校教員が11.4日、中学校教員は8.9日とのこと。同じ2006年で比較すると、民間8.3日、地方公務員11.3日、国家公務員13.2日なので、大雑把に言うと中学校教員は民間並み、小学校教員は地方公務員並みということになる。
そもそも授業のある期間は、教員は有給休暇をほとんど取得できない。そこで夏休みをはじめとする長期休暇の限定された時期に取得するのだそうだ。だからと言って、年間を通せば他の職種よりもとりわけ多く取得しているというわけでもない。
また日本の教員は多忙であることがよく知られている。世界34か国の中で日本の中学校教員は最も勤務時間が長いのだそうだ。中学校教員は部活動顧問を担当するがゆえに、平日の時間外勤務、さらには土日の出勤が常態化している。そして夏休みであっても残業があり、土日の仕事もある。
では夏休みに先生たちは何をしているのだろうか。中学校教諭の「平日」の主な勤務内容別時間配分を見てみると、時間の長い順に部活動指導、研修、事務・報告書作成、授業準備となっている。研修はとりわけ夏休みに特徴的な仕事内容である。また中学校ではやはり部活動が夏休み中の平日勤務の主要部分となっているようだ。
教員の中には、学校での特別夏期講習のために終電で帰宅し始発で学校に向かうという先生もいるそうだ。また、お盆の数日を休んだだけで、あとは毎日部活動指導をしている先生もいる。「もっと休めばいいのに」と言うと、「保護者の目線が…」という答えが。
「先生は夏休みがあってうらやましい」という考えを改め、先生たちは夏休みもなく生徒たちのために働いているということをもっと理解して先生たちをねぎらってあげなければいけない。